いざ、病院に行こうと決断しても、「おしりの診察は何科で診てくれるのか?」と迷いますよね。
実際、私も迷いましたー。
一般的に痔の診察は、外科・消化器外科にて行われます。
痔を専門に扱っている診療科は「肛門科」です。診察を受けるなら、肛門科専門医がいる肛門科がベストと言われています。
ムムム… 肛門科の専門医…
私の住んでいる土地には、肛門科の専門医はいませんでした。肛門科の専門医がいる病院に通える土地に住んでいない人はどうすればよいのでしょう。
また、肛門科の看板を掲げていれば、肛門科の専門医かというと、これまた違うようです。
肛門科の看板を掲げるのに、特別に肛門科の研修をしなくてもよいので、患者側にすると迷うところになります。
肛門科の専門医
肛門科の病院&医師を選ぶときに、大きな目安になるのが「 日本大腸肛門病学会の専門医 (肛門科の専門医) 」かどうか。
専門医とは
わが国では、医師国家試験に合格した医師は、自由に標榜科目を選ぶことができますが、日本専門医認定制機構では加盟している各学会と協調し、5年間以上の専門研修を受け、資格審査ならびに専門医試験に合格して、学会等によって認定された医師を専門医と定義しています。
日本専門医認定制機構
さてさて、
肛門疾患に携わる医師が集う学会といえば「日本大腸肛門病学会」 です。
日本大腸肛門病学会には約6,500人の医師が加入していて、その内の約1,560人が専門医として認定されています。(平成17年10月31日現在)
- 日本大腸肛門病学会 6,500 名
- 日本大腸肛門病学会 専門医 (Ⅰ、Ⅱa、Ⅱb) 1,560 名
ただし、大腸肛門病学会の専門医 ~ 1,560名全員が肛門科の専門医ではありません。
大腸肛門病学会の専門医は、下記の3つの分野の専門領域に分かれます。
- 内科・放射線科系(Ⅰ)
- 外科系・大腸領域(Ⅱa)
- 外科系・肛門領域(Ⅱb)
肛門科の専門医というのは
日本大腸肛門病学会の「外科系・肛門領域(Ⅱb)」の認定証を持っている医師となります。
なので、肛門科の病院&医師を選ぶ目安となる「肛門科の専門医」を探すときには、「外科系・肛門領域(Ⅱb)の専門医 (肛門科の専門医)」かどうかを探すことになります。
ムムム…
肛門科の専門医は、全国で約260人しかいないということですから、肛門科専門医が1人もいない県や市もあるわけで。
ここで大きな問題なのが、「外科系・肛門領域(Ⅱb)」の医師がどこの地域の病院にいるのか、わからないこと。
病院のホームページに「日本大腸肛門病学会の専門医」と記載されていたり、病院内に「日本大腸肛門病学会の専門医」としての認定書があったとしても、専門領域が「外科系・肛門領域(Ⅱb)」肛門科専門医なのかはわかりません。
現状では、専門領域までの記載義務はないそうです。
大腸肛門病学会のHPにさえ、大腸肛門病専門医としての医師名簿は記載してますが、専門領域毎の医師名簿はありません。
おしりの診察を受けるならば
1. 肛門科専門医がいる肛門科 > 2. 肛門科の診療項目がでている病院 > 3. 外科、消化器外科
どんな病院がいいの?
- 「治療経験が豊富な肛門科の専門医が診察している病院」
- 「肛門、痔疾患の診療に重きを置いている病院」
- 「口コミで評判の良い病院」
というところが、住んでいる地域にあれば幸運です。
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