おしりから出血がする …
痛みがある …
何かが出ている …
調子がわるい …
はっきりとした自覚症状があるのにもかかわらず、肛門科には行きにくいものです。
肛門科に行くのをためらう一番の理由は、「おしり」を見せるのが恥ずかしいといった羞恥心が多いように思います。
また、おしりの診察というのは、どんな診察をされるのか流れがわからないのも不安ですよね。
肛門科の初診の流れ
「1. 問診」→「2. 視診」→「3. 肛門指診」→「4. 肛門鏡検査」→「5. 治療法の決定」という流れになります。
1. 問診
受付で「問診表」が渡される
痛みの有無 | 痛みがある場合には、いつ、どこが、どんな痛み方なのか |
出血の有無 | 出血がある場合には、いつ、量は、どんな出方なのか |
脱肛など有無 | 肛門からイボなどがでてくる場合には、いつ、どんな時にでるのか、自然に戻るのか |
腫れや痛みの有無 | あれば、どの部分か |
分泌液の有無 | あれば、どんな分泌液がでるのか |
排便の状態 | 便秘、下痢、便の形状、硬さ |
問診表を記入するときのポイントは、できるだけ具体的に書くこと
特にしっかりと記入した方がよい箇所は、「出血」と「便通の状況」だそうです。
「痛み」の箇所も、痛みのある箇所がわかるようなら、お腹側、横、後ろと記載する。
医師は、この問診表に記載された内容を読みながら、患者に直接質問してきます。
今後の治療方針にかかわってくることなので、できるだけ詳しく医師に伝えましょう。
※問診表がない肛門科もあります。
2. 視診
次に、医師による患部である肛門の診察です。
医師の目で、おしりに腫れや血栓、膿などが出ていないか、肛門の状態を確認します。
診察の姿勢
診察のスタイルが受診するまで分からないことも、肛門科(病院)にかかりにくい大きな理由ですよね。
診察の体位は、病院によって違いがあります。
現在では、「シムス体位~診察台に横に寝て、ひざを曲げ、診察時にだけ下着を少しだけ下ろす」が主流です。
シムス体位はこんな感じです ↓
このシムス体位は、ズボンの場合は太ももあたりまで下げる。
スカートの場合にはスカートを捲り上げて、下着を少し下ろせばOK。
※診察までの間、バスタオルでお尻が隠れるようにしてくれるはずなので ご安心あれ。
シムス体位は、医師に背を向けるスタイルになるので、医師と顔を合わせずに診察が受けられます。
シムス体位での診察は、恥ずかしさはないですよ。
医師にとっては、顔であろうが、腕であろうが、お尻であろうが患部でしかありません。
医師にきちんとお尻の状態を診断してもらうため、しっかりと診察してもらいましょう。
おしりの状態がわるい人ほど、治してくれるなら、どんな診察の体位でも無問題と考え方が変わるようです。
3. 肛門指診
次は、肛門指診です。
実際に患部に触れて状態を確認するため、医師が肛門に指(人さし指)を入れて診察します。
肛門指診の際には、医師の指には麻酔薬のキシロカインゼリーが塗られているので心配無用です。
※おしりの状態によっては、指診時に痛みを感じることもあるかもしれません。
肛門指診は大切な診察
肛門指診は、患部に直接に触れることによって痔だけではなく、他の病気を発見できるため、痔の診察では大切なもの、欠かせないと言います。
指診によって、直腸がんが見つかることもあるそうです
※血栓性外痔核で血栓が大きい場合や裂肛で痛みが激しいときなどには、肛門指診はスルーされることもあるそうです。実際に私が血栓性外痔核で受診した際には、肛門指診はスルーされました。
4. 肛門鏡検査
最後に「肛門鏡~長さが7㎝くらいの金属製の筒状の診察器具」を挿入して肛門を開いて、肛門内の状態を肉眼で観察します。
肛門指診のときと同じように、麻酔薬のゼリーが塗られていますので痛みはありません。
※おしりの状態によっては、痛みを感じることもあるかもしれません。
肛門鏡を使うことによって、内痔核や裂肛の位置、痔ろうの開口部が診察できます。
通常の診察はこれで終わりです。
※必要に応じて「直腸鏡での診察」や、日を改めて「大腸の検査」が行われることもあるそうです。
※血栓性外痔核で血栓が大きい場合や裂肛で痛みが激しいときなどには、肛門指診と同様に肛門鏡検査はスルーされることもあるそうです。実際に私が血栓性外痔核で受診した際には、肛門指診と肛門鏡はスルーされました。
5. 治療法の決定
服を整え、医師から診察結果を聞きます。
痔核、裂肛は、基本的に良性の疾患なので、手術適応な症状でなければ保存療法を勧めるのが一般的。
医師の方も、患者の希望に合わせた治療法を考慮してくださるようです。
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